ハワイの音楽

ハワイと聞いて、まず思い浮かべるのは、青い海、白い砂浜はもちろんですが、ウクレレのハワイアン・ミュージックにフランダンスを踊るムームー姿や腰みの姿ではないでしょうか。

ウクレレの伴奏に合わせたハワイ語の歌は、それだけで異国情緒をそそります。
ウクレレはハワイ独特の弦楽器で、小型のギターのような形に弦が4本あります。元はポルトガルの楽器であったブラギーニャをハワイで改良していっき、1880年代に今の形になりました。

ちなみにハワイ語で「ʻuku(ウク)」はノミ、「lele」は飛び跳ねるという意味です。指の動きが飛び跳ねるノミのようだったという説や、音楽に合わせ人々が歌い踊る様が飛び跳ねるノミのようだという説などがあります。

また、ハワイの音楽をハワイの音楽たらしめているものの1つにスラックキーギターがあります。これはギターの種類ではなく、チューニングと奏法の種類の1つです。
オープンチューニングと言って、開放弦の状態で鳴らした時に長和音になるようにチューニングされているため、他のクラッシックやジャズ、フォークソングなどに比べるとたやすく弾くことができます。

本来は神聖なものとして、ハワイ舞踊(フラ)がありましたが、キリスト教化などに伴い、古典舞踊は消滅していきました。1880年代にハワイ王国第7代国王であるカラカウア王が、ハワイの音楽やフラを取り戻し、ハワイアンとしての誇りを持つよう呼びかけ、現代の西洋音楽と融合したハワイアン・ミュージックやモダン・フラが誕生したのです。
その意志を継いだのが、ハワイ王国の最後の女王であるリリウオカラニ。自ら数多くの歌を作りました。

中でも有名なのは1878年頃に作られたと言われている「アロハ・オエ」(あなたにアロハ)です。ハワイの美しい情景を思い起こさせる歌詞はハワイアンの誇りと島への愛の象徴とも言われています。

ハワイアンで使用される楽器は、スティールギターやウクレレの他にも、竹の棒のプイリ、ひょうたん(ハワイ語ではイプ。大きさが様々で上が開いているいるもの、閉じているもの、2つつないだものなどがある)、ひょうたんの中に種を入れたマラカス、ウリウリ(ハワイ語でガラガラという音)、イリイリという石のカスタネットなどの打楽器が使われます。 また近年、ハワイアン・ポップスの人気が高まってきています。

イズラエル・カマカヴィヴォオレのカバーした「オーバー・ザ・レインボー」は一度聞いたら忘れられないような哀愁ただよう歌声とウクレレの音が見事にマッチしており、世界各国で人気を博しました。英語曲だけでなく、ハワイ語の歌も自ら作詞し、歌っており、ハワイを代表する歌手として、その死後もロコや世界中の人から愛され続けています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です